2018年3月9日金曜日

会社や仕事とは違うコミュニティの大切さ



「日本のおじさんは“世界一孤独”」という記事が目に留まりました。
家族以外のネットワークやコミュニティ、ボランティアや地域活動への参加などといった社会や地域における人々の信頼関係や結びつきを表す「ソーシャル・キャピタル(社会関係資本)」が極端に低く、2017年版のランキングでは、日本は全世界149カ国中101位と先進国の中では最低で、ルワンダ、イラン、ニカラグア、ザンビア、ガーナなども下回っているそうです。

その中でも特に深刻なのが中高年男性とのことで、OECDの調査では、「友人や同僚もしくはほかの人々と時間を過ごすことのない人」の割合は、日本の男性が16.7%と21カ国中で最も高くて平均値の3倍に近くとのことで、スウェーデン人男性の約1%、アメリカ人男性の約4%などと比べても突出した水準になっています。
同じ会社に長く勤めて、そこに費やす時間が圧倒的に長いという日本の特殊な労働文化にも一因があるとのことでした。

私の場合は、社内など特定の関係者ばかりと行動することはほとんどなく、いろいろな人とつながって仕事をしているので、逆にいつも顔を合わせる会社の仲間のいる人がうらやましかったりしますが、一つの属性だけの交友関係では危ないと言われれば、確かにそうかなと思います。

思えば、いま私の周りにいる人は、多くが経営者か自営業者なので、とにかく交友関係の広い人が多いです。仕事だけでなく、地域の仲間、趣味の仲間や飲み仲間、釣り仲間、ゴルフ仲間、その他たくさんの切り口での仲間がいます。
こういう人は概していつまでも元気で若々しく、楽しそうに生活している感じがします。

私自身も、例えば昔の会社の仲間も、今は仕事での関係はないただの友人ですし、いろいろな場所でいろいろな形で出会った知人、友人がいます。一つの会社という枠がないおかげでできていることかもしれません。

だからといって、会社勤めの人が定年後にみんな孤独になっているかといえば、決してそんなことはありません。ただし、孤独に見えない人たちは、やはりみんな会社関係以外の仲間がいたり、コミュニティに参加していたりします。努力をしたかしないかはわかりませんが、結果的には自分からつながりを作っています。
近所のお店のご主人も、結構なお年だと思うのですが、若々しくて元気です。年がら年中お客さんと接しているので、孤独などを感じている暇もないのでしょう。

ここまでお読みいただいて、もしも自分が会社以外に友人がいないと思ったら、知り合いの人数が少ないと思ったら、ほんの少しだけでも幅を広げることを意識すると良いと思います。人見知りの人も、一人が好きな人もいますが、いざという時にはやはり誰かに助けてもらわなければなりません。今はそれで大丈夫でも、将来に渡ってそのままかはわかりません。

本当の意味での孤独は、やはり体によくありません。
ほんの少しだけ、知り合いの属性を増やすことを意識すれば、「日本のおじさんは“世界一孤独”」などといわれずに済むと思います。


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