2018年3月28日水曜日

「やめる」「元に戻す」は解決手段にならなくなっている


最近、暗くなった夜道なのに、無灯火のまま気づかずに走っている車が増えているという記事がありました。
その理由に、最近の車は「自発光式メーター」が増えていることがあるのだそうです。
一昔前の車は、ヘッドライトやスモールライトとメーターの照明が連動していたので、夜間にライトがついていないと、車内のメーターも暗かったので気がつくことができましたが、最近の車は昼間でも自発光式メーターや液晶メーターが光っていることで、自分が無灯火で走っていることに気づかないことが増えているということです。
確かに目の前で見えている状態と、見えていない車外の状態がつながっていないと、見えていない部分で起こっていることに気づくのは、なかなかできないことでしょう。

今、この対策として考えられているのが、周囲の明るさを検知してヘッドライトの点灯と消灯を自動的におこなう「オートライト機能」の義務化だそうで、2020年4月以降に販売される新型車から、これが適用されるということです。現在のオートライト機能にある「手動」はなくなり、オートライトは常にON状態のみとなるそうです。

こういう話を聞くと、私などはついつい昔のように車外のライトと連動させれば問題ないと思ってしまいますが、自発光式メーターの視認性の良さとか、そういうメリットを維持した上での対策を今ある技術と合わせて考えると、こんな対策になるのでしょう。やはり単純に昔に戻すというような話は、妥当な対策にはなりえません。

この話と重ねてしまったのが、最近盛んになってきた在宅勤務をはじめとするリモートワークに関して、マネジメントがやりにくいという声についてです。
一言で言えば、「相手が目の前にいないから、何をしているかがわかりづらい」「ちょっとした声掛けができない」「指示をするのに手間がかかる」などというものが多く、自分の部下には、「正直に言うとできればやらせたくない」といっているマネージャーが今でも結構います。
相手が目の前にいないことで、やっていることが見えづらいことが、今までの職場環境とは違うので、それがやりづらいという話ですが、前述のヘッドライトの話と同じく、確かに自分が見えていない部分についてはわかりづらいので、マネジメントがしづらいというのは事実でしょう。

しかし、ここで私がヘッドライトの話で考えたことと同じような考え方で、リモートワークはやめて昔に戻すということでは、在宅勤務やリモートワークのメリットも無くしてしまうことになります。
今の技術や環境によってできることを考えると、Webカメラ、チャット機能、スカイプその他のテレビ電話機能、その他様々なやり方を考えれば、このやりづらさは軽減もしくは解消することができます。

以前に比べてやりづらいというような問題が起こると、「やめる」「元に戻す」といった話が必ず出てきます。それが良い場合もありますが、最近は「気づきづらいことに気づく」ための方法は技術進歩もあり、以前と違ってたくさんあります。

問題解決の方法は、新しいものがどんどん出てきていることを認識しなければなりません。


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