2018年2月7日水曜日

「隣の芝生が青く見える」のは意外にお互い様である



仕事の中でたまに海外の方とお話をすることがありますが、日本人とは違ったバイタリティーを感じることがよくあります。日本で生活して仕事をしている中国の方などからは、特にそういう印象を強く受けます。「たくましさ」のいう表現が一番合っているでしょう。

ただ、最近読んだある記事によれば、中国の人から見ると「日本の子供はたくましい」というふうに見えるのだそうです。例えば、小学生の半ズボンや女子高生のミニスカートなど、寒くても薄着であるのを中国の人が見ると、みんな一様にたくましいと思うそうで、これは今に始まったことでなく、ずっと前から話題になっていたということです。中国人旅行者なども、これには強く反応するそうです。

最近の中国では、中国の子どもが「昔に比べ、弱くなってきたのではないか」と感じる人が増えているということで、子供が熱でも出すと一家総出で病院に付き添うなど、過保護で自立できていない子供が多いとのことです。
中国は一人っ子が多いので、大人が甘やかし、偏食や肥満が多く、勉強偏重でスポーツをしないなど、不健康な要素があり、また、かわいい子供のイメージが「太って色白」だそうで、日本の子供を見ると「日焼けして細い」「でも筋肉質で強そう」に見えるのだそうです。

日本でも、同じように子供の体力低下が言われていると思いますが、他の国から見ると全く違う見方をされています。ある意味、「隣の芝生は青く見える」ということなのかもしれません。

これと同じようなことは、会社の中でもよくあります。他社、他部署、隣の同僚が自分より良く見えたりしますが、実は相手も同じことを思っていたりします。
これは相手が他の会社であれば、単なる競合関係ということだけで済むのかもしれませんが、これが同じ社内でのこととなると、初めは相手への尊敬や評価する気持ちであったとしても、どこかで嫉妬や敵対心に転換してしまうことがあります。競争をあおりすぎたり、不公平な印象を持たれたりすると起こってしまうことですが、同じ組織の中でのそれは、決して良いことはありません。

相手の置かれた立場をあまり理解していなかったり、自分に見えている表面だけで考えたりすると、実は「隣の芝生は青く見える」という状況に陥っていることに気づかなくなります。相手の方が「得をしている」「楽をしている」「優遇されている」など、嫉妬のような気持ちです。
そこで一度落ち着いて相手の話も聞いてみると、意外に同じことを思っていてお互い様だということがあります。

他責、他部署批判、上司批判、会社批判などの心理に陥ってしまったとき、もしかすると相手も同じかもしれないという気持ちを持つと、少しは冷静に考えられるようになるのではないでしょうか。
そうすれば組織は良い方向に動き出します。


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