2018年2月12日月曜日

会社でも経験した「制服」に対する考え方のいろいろ

銀座にある公立小学校で、新しい制服(いちおう着用義務まではない標準服との扱い)が有名ブランドのアルマーニ製で、価格がけっこう高価なものだったことから、賛否両論で話題となっています。

私個人の意見としては、公立の学校であることも踏まえると、ちょっと行きすぎではないかと思っていますが、この学校は歴史的にみたブランドもあるらしく、特認校といって区内に居住していれば学区外からでも入学は可能だそうで、毎年多くの希望者がいて抽選になるとのことです。中学受験をする生徒も多いそうで、公立とは言いながらも私立に近いイメージです。
そんな中で、一部の父兄やOBの要望もあって、こういう話になっているようです。

この問題の良し悪しはともかく、「制服」というものに関しては、今までいろいろなところでいろいろな意見を聞いてきました。
学生時代の制服で言えば、生徒はその時々で定められたものからちょっと崩した着こなしをして、それに対して学校側はいろいろ決まりを作って締め付けて、そんなせめぎ合いは今でも続いています。

社会人になっても、最近は一部の業種や職種に限られるのかもしれませんが、制服着用の会社があります。このことで私が思い出すのは、ある会社で女性社員たちから、制服導入の要望が出されてきたという経験です。
男性が「とりあえずスーツで」といって終わるのとは異なり、女性の場合は会社に着て行ける服、いけない服がいろいろあるようで、そういうことをいちいち気にしたり、場合によると注意されたりしないで済むには、制服を導入してくれた方がめんどうくさくないという話でした。会社の行き帰りの服装が自由になるので良いとも言っていました。
その後、結局は反対する人も多く、導入までには至りませんでしたが、「制服などで服装を強制されるのは嫌だろう」と思い込んでいた私としては、とても意外なことでした。

また、最近でこそビジネスカジュアルが定着してきましたが、私がかつて在籍していた会社で、「カジュアルフライデー」といって服装の自由度を増やした時は、穴あきデニムや派手なイラストのTシャツなどで出社する人がいて、その当時はドレスコードについて結構いろいろな議論がありました。
ドレスコードを決めるということは、ある意味「緩やかな縛りでの制服化」といえなくもありませんが、やはりお客様の印象を考えると必要なことだという思いと、そこまでしてカジュアルということにこだわる意味があるのかという思いの両方がありました。

夏の猛暑続きで「クールビズ」も定着しましたが、そんな中でもネクタイ着用にこだわる会社や個人がいますし、反対に「スーパークールビズ」といって、さらに軽装化を進めているところもあります。
この「スーパークールビズ」も、ポロシャツ、スニーカー程度のものから、半ズボンやサンダル履きもOKというところまで、その中身は様々です。

こういう捉え方の違いは、その組織に関係する人たちが考えていることの総意に由来するものです。今回話題になった制服の件も、その校風に由来するものに見えますが、これと同じく会社でも、どんな服装で働いているか、どんな服装が好ましいと捉えているかは、その会社の社風につながっているように思います。

この手のことのとらえ方は、本当にばらつきが大きいですが、服装が会社の雰囲気作りに影響を与えることは確かです。そう考えると、これを逆手にとって、服装を利用して会社の雰囲気作りをおこなうという発想も、あり得るのかもしれません。

いずれにしても、場にふさわしい服装が何かというのは、永遠のテーマです。


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