2016年4月8日金曜日

非常識な花見の席取りが、自分の会社だったら止められただろうか?



ある大手企業が、公共の場所にもかかわらず、広大な面積で花見の席取りをしていたことが、ネットを中心に批判されていました。ルールを守らずに無人で場所を取っていたことが一番の問題のようで、さらにあまりにも広い場所を、5日間も占有しようとしていたことで、火に油の状態だったようです。

会社側は謝罪し、社員が自主的にやっていたことと釈明しているようですが、私自身の経験で考えると、誰か上司なり会社の関係者が指示しなければ、これほど大掛かりにはならないと思うので、何かしらの指示をした人と、その命を受けた新人なり若手社員なりがいたはずで、それがエスカレートしてしまったのではないかと思います。

私も現場の写真がアップされているのを見て、さすがにちょっと行き過ぎていると思いましたが、他にも同じように無人で、そこそこの面積を押さえて席取りをしている会社がいくつもあったようなので、同情すべき点はあるのかもしれません。
ただ、非常識な行為には間違いないので、それは反省しなければならないと思います。

そんなことを思う一方で、もしもこれが自分の会社で行われていたとしたら、果たしてそれを止めることはできたのだろうかと考えてしまいました。

自分が席取りを指示した立場だったとして、花見が始めるまで現場に行くことはたぶんないでしょうから、途中でどんな状況かを知ることはないと思います。無人の席取りがルール違反だとしても、「他のところもみんないないから大丈夫です」などと言われてしまえば、たぶんそのまま受け流していたでしょう。

今回はネットで批判されましたが、もしもそれがなかったとしたら、広い場所を見て「おお、頑張って取ったね」などと言ってしまいそうです。指摘を受けずに自分だけの判断で、「これは非常識だ」と言えたかどうか、自信がありません。

また、もしも自分が席取りをする立場だったとしたら、参加しそうな人数などを思い浮かべながら、少し広めにとっておこうなどと単純に考え、無人がルール違反とわかっていても、周りも無人だから大丈夫だろうなどと思ってしまいそうです。同じく誰からも指摘を受けずに、「これは非常識だ」と思えたかどうかは、こちらも自信がありません。

ここで言いたいことは、第三者的な立場で他人の意見を聞きながら見ていれば、「そんなことは常識」「批判されて当然」などとはっきり思えることも、自分が当事者になってその場に立ち、判断基準が自分とその周辺に見えるものしかない時に、同じような判断を下すのは思いのほか難しいということです。

今回の件は、批判されても仕方がない出来事だったと思いますが、自分だったら止められたのかと考えれば考えるほど、ただ批判ばかりはできないという気持ちが増してきます。
常識を保つことは本当に難しいことだと思います。


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