2015年4月29日水曜日

服装感覚の違いから見える社風


まだ5月にもなっていませんが、ここ数日で急激に気温が上がってきました。最近はクールビズも定着し、この開始時期を早めたり、期間を長くしたりする会社も増えています。
私も、真夏にネクタイを締めて大汗をかくようなことはほとんど無くなりましたが、それでもお会いする相手との関係次第では、まだまだ気を遣わなければならないことがあります。

職場での服装に対する考え方というのは、会社によって実に様々です。
以前私が在籍していた会社では、カジュアルフライデーを導入していましたが、そのドレスコードをどうするかで、何かと議論になりました。同じ会社の中でも、アウトとセーフの基準は人によって全く違います。

ある高級ホテルで会社のパーティーをする機会があり、たまたま金曜日だったのですが、部門によってスーツ着用の指示が出たところから、何も言われずにかなりラフな服装のまま参加したところまで、様々ということがありました。同じ会社の中でも、ずいぶん感覚が違うものだと思ったことがあります。

今、いろいろな企業におうかがいする中でも、この服装に対する考え方は、本当に幅があります。
ある会社は、全社員に制服着用を義務づけていますが、その理由は、スーツをだらしなく着たりする者が出てきて、いくら注意しても直らなかったためということでした。

またある会社は、夏の期間の自社内では、スーパークールビズとしていて、Tシャツでも短パンでもサンダルでも、服装は何でもいいそうです。ただ、その時期の社内を見せて頂くと、仕事をする環境としては、若干微妙な感じがしてしまいました。あくまで私の感じ方なので、一般的にどうなのかは何とも言えません。

他にもスーツとネクタイ必須の会社、ビジネスカジュアルでOKの会社、その中のドレスコードの有無など、本当に会社によって様々です。

私がいろいろな会社を訪問させて頂く中で思うのは、服装に関する価値観を生む、その会社なりの理由があるということです。

ここで一番多いのは、お客様の価値観に合わせたというものです。堅いお客様であればこちらも堅く、カジュアルであればそれなりに、先方の会社に許される基準に合わせるということです。
ただ、最近は取引先ごとの差が大きく、自社の中でも部門ごと、顧客ごとに統一できなくなって、ちょっと収拾がつきづらくなっている会社があります。、

次に多いのは、社長をはじめとした経営幹部、管理職の感覚に合わせたというものです。ご自身がきっちりスーツの社長であれば、やはり社内もそれに合わされますし、カジュアルな社長でもそれは同じで、なおかつカジュアルの度合いもだいたい似た感覚の基準になっています。

このように、こと服装に関しては、個人による感覚の差があまりにも大きいと感じます。服装感覚には、まさにその会社の社風が見えてしまいます。

そう考えると、私自身はあまり規則や基準などを作らなくても、各自の良識に任せればよいと思ってしまう方ですが、最近は、暗黙の了解や常識の範囲では伝わらないことが多くなっています。特に服装に関してはそういう傾向があります。

服装感覚からは、その会社の社風が見えますし、見られてもいます。
対外的に持たれる印象の上からも、自社で考えるドレスコードは、ある程度示しておいた方が良いのではないかと、特に最近は思っています。


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