2015年3月16日月曜日

やはり大切だと思う「自分の素性」を表現すること


最近、家の近所に新しいお店がオープンしました。
ちょっとオシャレな黒系の店構えと内装で、「○○チキン」という店名だったので、てっきり焼鳥屋さんか何かと思っていたら、どうもカレー屋さん?らしいです。
そのうち行ってみようと思いますが、何のお店かという素性がわかりづらいと、行こうにも何となくちょっと身構えてしまいます。

私たちのようなコンサルタント同士でも、同じようなことがあります。
私が接する方々の中でも、それなりに付き合いがあるような相手であるにもかかわらず、未だに何が専門でどんな活動をしているのか、よくわからない方がいらっしゃいます。
ご本人からは「専門は○○」「○○を手掛けている」などとお聞きしますが、いったいどんな場面で何をお願いすることができるのか、どんな場面で力をお借りできるのか、いまいち理解できないことがあります。

こういう私自身も、“人事・組織コンサルタント”として活動していますが、中には「何をする人なのか良くわからない」「あやしい」などと言われることがあります。人事の仕事に縁が無い人であればそう思われても仕方がないですし、私自身の表現の仕方にも問題があるのかもしれません。

話は少し変わりますが、私がご支援させて頂く企業では、人事制度構築や組織改革、採用支援などがテーマになりますので、その会社の強みや弱み、その他特徴を必ずお聞きする必要があります。

私がお聞きするお相手は、経営者かそれに準ずる経営幹部の方が多いので、必ず何らかの自社の評価を聞くことができますが、中には「はっきり言える特徴がない」「強味と言えるほどのものがない」「その他大勢の他社と同じ」などと言う会社があります。
 謙遜もあるのかもしれませんが、何もないと言われるのは、会社の事情を知る必要がある立場である私としては少々困ったことです。

このように自己評価が苦手な会社には、共通点があります。
・固定の顧客とずっと付き合っていて、新規営業の場面があまりない。
・採用活動をしていないなど自社のことを社外に説明する機会がない。
・競合他社を意識しないで済んでいる、または競合自体が存在しない。
など、要は「自分の素性」を見直す必要も、その機会もなかったというような会社です。

“そんな会社はめったにあるはずがない”などと思われるかもしれませんが、狭いマーケットで固定客相手に商売をしているような企業では、意外にこういうことがあります。
また、会社全体はそうではなくても、担当顧客が全く変わらない営業職、社外と接する機会がほとんどない管理部門など、社内で局所的に「自分の素性」が表現できない人たちがいることがあります。
こういう人たちを経由すると、相手に自社の素性が伝わらなくなり、相手が身構えてしまったり、コミュニケーションが十分に深まらなかったりします。

こうやって見ていくと、「自分の素性」が理解できていない、それを周りに表現できないというようなことは、少なくともビジネス上ではデメリットしかないように思います。

「自分の素性」をはっきりと表現できる言葉を持つということは、やはり大切なことだと思います。


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