2014年10月29日水曜日

「強引さ」を受け入れる人・拒む人


世の中のコンサルタントの中には、周りに熱狂的と言っても良いようなファンがいて、神様扱いされているようなカリスマと呼ばれる方がいます。
あくまで私の印象ですが、こういう方々は良くも悪くもとがっていて、主張も言葉の調子も強く、時に相手を罵倒することもいとわない、「強引さ」を持った人が比較的多いように感じます。

そんなカリスマのセミナー、講演、コンサルティングには、多くの人たちが集まってきます。しかし、考えようによっては、ここに集まってくる人たちは「わざわざお金を払って怒られに来た」という感じになります。

私も同じコンサルタントですが、好んで怒られる人の心理はあまり理解できません。ですから、自分がそういう「強引さ」を打ち出したスタイルで、何かをやろうとは思いません。

理由は単純で、いくら評判が高いカリスマで、経験豊富な人であったとしても、自分のことをたいして知らない相手から、一方的に小言を言われたり怒られたりするのは、相手がどんなに偉くても納得はできないし、何よりも気分が悪いからです。
相手との距離を考えずに、自分の主張を一方的にするのは、はっきり言って横柄だと感じてしまうからです。

「そんな気持ちだからお前はダメなんだ!」などと言われるかもしれませんが、これは相手との人間関係を作る上で持っている基本的な価値観なので、そう簡単には変えられません。
ただ、こんな私の感覚とは対極にいる人たちも大勢いるということであり、「強引さ」を快く受け入れる人と嫌悪感を持って拒む人の両方が存在するということです。

このような人のタイプの違いを見る時に、私はOタイプ」と「Dタイプ」という見方で分けることがあります。
もうお気づきだと思いますが、Oはオフェンシブ(攻撃型)、Dはディフェンシブ(守備型)のことで、性格的にそのどちらの傾向が強いのかということです。

例えば営業職などの場合、「Oタイプ」は自分主導でストーリーを組み立てる提案型の傾向が強く、「Dタイプ」は顧客ニーズをよく聞いてから対応するリアクション型の傾向があります。一般的には、営業トークがうまくて説得力があるのはOタイプの方が営業に向いていると思われがちですが、クレーム処理などはDタイプの方がうまいのではないでしょうか。もちろん一概には言い切れませんが、新規開拓や攻めの営業はOタイプの方が得意で、既存顧客との関係づくりやサポートにはDタイプの方が向いているように感じます。

こんな見方をすれば、「強引さ」を受け入れる人はDタイプ、拒む人はOタイプという感じではないでしょうか。

単純な二択ですが、身近な人たちに当てはめて見ると、意外にはっきり分けられるように思います。組織作りなどを考える中であれば、このどちらのタイプもあまり偏りなく、ある程度のバランスで存在することが望ましいでしょう。

前述のような「強引さ」を持ったカリスマコンサルタントも、それを好む人たちがいるからカリスマでいるわけです。私はその「強引さ」が嫌いなので、一方的に怒られたい人とつながることは少ないですし、主張が強引な人との相性もあまり良くないようです。

お互いが対等な立場で意見を言い合うことができる関係が、最も好ましいと思っていますが、そうは言っても、人のタイプとして受け入れられる幅は、もっともっと広げていかなければならないと思う今日この頃です。


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