2014年3月21日金曜日

粗探ししてしまうのは人間の本能という話


ある方からうかがったお話が、ちょっと面白かったのでご紹介します。

例えば、雲一つない「青空」の中に、「小さな黒い何か」が浮かんでいたとしたら、たぶんほとんどの人は、それがいったい何かと目を凝らし、確かめようとするのではないかと思います。
鳥?、飛行機? 気球?、それともUFO?・・・。いずれにしても、気になって仕方がないはずです。

でも、その時に見えている視界の99.99%以上の大半の部分は「青空」のはずです。その中のごく一部でしかない「小さな黒い何か」という違和感に注目してしまうのは、実はそれが人間の本能なんだというお話です。

ごく小さなものであっても、いつもとは違う光景や違和感に対して、人間はもしかしたらそれが自分に危害を加えるかもしれない存在であると本能的に認識し、危険回避のためにそれに注目してしまうのだそうです。草原の中の猛獣のような、自分に危険な存在をできるだけ早く察知しようというようなことです。
要は、「人間は無意識のうちに粗探し、欠点探しをしてしまうもの」ということなのだそうです。

ということは、他人の欠点を見つけたり、それが目についたり、粗探しをしてしまったりというのは、特に意識しなくても本能的にできることであり、反対に他人の長所を見つけること、良い部分に注目することは、本能に反して意識的にやろうとしなければできないということになります。
褒めること、良いところを見つけることの難しさが言われるゆえんは、こんなところにもあるのだそうです。

この理屈が本当に合っているのかどうかはわかりませんが、無意識のうちに欠点に目が行ってしまうというのは理解できる気がします。
ただ、いくら本能だから仕方がないとはいえ、「小さな黒い何か」という欠点の周りには、その何十倍何百倍という大きさの「青空」という長所があるはずなのに、その長所には目が行かず、欠点ばかりに注目してしまうというのは、やはり不自然だしもったいないことだと感じます。

会社や学校や家庭など、猛獣に襲われる心配がなく危険回避が不要な場所では、意識的に「青空」という長所の方に注目してみると良いのではないかと思います。(家には猛獣のような嫁がいるなんて言う人、いないですよね?)


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