2013年7月26日金曜日

就活生の「すっぽかし」は当たり前のままで良いのか


就職活動中の学生さんたちは、まだまだ暑い中を頑張っています。今の就職活動は本当に大変なので、何とか希望にかなう会社が見つけられれば良いなぁと、いつも応援する気持ちで見ています。

そんな気持ちを持ちながら、私も長らく新卒採用にかかわってきましたが、いくら善意に解釈してもどうしても納得できないことが一つだけあります。学生さんたちの説明会や面接への“無連絡”“ドタキャン”です。

今年もある企業の新卒採用をお手伝いしていますが、ウェブ上の説明会予約はずいぶん前から満席なのに、当日来ない人がたくさんいます。時によって半数近い人が来ないこともあり、事前連絡はない人がほとんどです。連絡をもらえたとしても、前日夜中のメールだったり、開始直前の電話だったり、会社としてはどうにも対処しようのないことがほとんどです。

他社の状況をいろいろなところから聞いても、夏場のこの時期だと5~6割くらいの出席率という会社はたくさんあり、業種や職種によっては半分来ればいい方だというところもあるようです。就職環境がさらに厳しかったと言われる昨年でも、やっぱり同じような状況があります。面接においても説明会ほどではないにしろ、連絡なしのドタキャンは結構な数であります。

企業の人事担当者というのは、もうそれが当たり前の慣れっこになってしまっていて、そんな状況を見越して定員を決めたりしていますが、普通に考えればお互い約束をしていて、それを連絡なしですっぽかすなんてことは、普通の仕事上ではあり得ません。プライベートな付き合いでも、基本的には同じでしょう。でも就職活動ではそんな「すっぽかし」が当たり前になってしまっています。

学生さんにもいろいろな事情はあるでしょう。急な学校の用事が入った、志望度が高い他社の選考で急に日時を指定された、内定が決まった、行きたくなくなった、体調不良やその他の事情など・・・。でもそれに対して、何か対応ができないものかと思います。もしかすると、予約がいっぱいだったために、説明会に参加したくてもできなかった他の学生さんがいることだってあり得ます。

会社説明会に参加予定の学生さんに対して、会社はお客様としてそれなりの準備をしてお迎えします。面接でも相応の役職者が、どんなに忙しくてもスケジュールを空けてお待ちします。初めから来ないとわかっていれば準備はしません。こんな相手の事情にも少しだけ思いをはせて欲しいです。

私がお手伝いしているいくつかの会社の新入社員にこのことを聞いてみると、どうしても抜けられない学校の研究や他社の選考が入ってしまい、直前にキャンセルの連絡をした経験がある人は何人かいましたが、すっぽかしたことがある人は一人もいませんでした。みんな「周りにそういう人はいたけど、自分はしなかった」と言っていました。

就職活動の成否というのは、実はこんなごく当たり前のマナーや気遣いが、できるか否かにかかっているのではないかと思います。


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