2013年7月10日水曜日

これも就職活動に対する誤解?


わが家の長女は今度大学受験ですが、そんな中で聞いた話です。

高校の先生からの受験指導の中で、指定校推薦なんかで大学に行くと、就職のときに“受験しないで楽をした奴”とみられるから、一般入試で受験をした方が良い」というような話をされたそうです。うちの娘はその話を素直に受け取れず、「そんなことってあるの?」と思ったようです。

私は長年採用に関わっていますが、指定校推薦と聞いたら「ああ、高校時代に毎日の勉強をコツコツ頑張ったのね・・・」と思います。もしもその人の大学の成績があまりにひどかったりしたら「反動で遊んじゃったのね」と思うかもしれませんが、他に何か打ち込んだこと、頑張ったことがあれば「そういう取り組みもあるな」と思うし、そんな一部の経歴だけですべてが決まる訳ではありません。

もちろん、この高校の先生が言うような判断基準で選考する会社もあるかもしれません。でも世の中の会社すべてが同じ価値観ではないし、自分と価値観が違うような会社に無理して入る必要もありません。ここからは私個人の感想ですが、こういう判断基準は一種の偏見だと思うので、「そんな会社、別に入社できなくたっていいんじゃない?」と思います。

就職活動の中で、こういう都市伝説に近いような話は結構たくさんあります。企業の選考結果に対して、合否の判断基準やなぜそうなったかという理由は、外からはなかなかわかりづらいので仕方がない面はありますが、それでも学校の先生までがこんな“誤解”に近い話をしてしまうというのは、やはりあまりよろしくないことだと感じます。うちの娘は素直に受け取れませんでしたが、真面目に受け取っている人もたぶん大勢いるでしょう。

こういう話の背景には、やはり就職活動の中での企業側の動きが、外からはあまりにもわかりづらいということがあると思います。そのせいでごく一部の特殊な例が、いつの間にか一般的な事例として扱われていたりします。企業の振る舞いのせいもあるし、マスコミの煽りみたいなものもあるし、問題は一つではありませんが、変な誤解は少ないに越したことはありません。

例えば、常識的、良心的に採用活動をしている大半の企業が、もう少しだけ外部への情報提供の努力をすれば、おかしな誤解はもっと減っていくと思うのですが・・・。


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