2013年4月17日水曜日

たまには「後ろ向き」も良い


自分では「向上心には無縁」とか、「別に今のままで良い」などと言っていても、自分の身の回りの事柄が今より少しは良くなりたい、「前向き」に進歩したいと思うことは、それがものすごく小さなことであっても、誰でも何か一つや二つはあるはずです。しかしそう思っていても、なかなか具体的に取り組めなかったり、やり続けることは難しかったりするものです。

「私はこんな意識で自己変革を果たした」みたいな、著者ご自身の体験が書かれたビジネス本をときどき見ます。読んでみて「すごいなぁ」と思いますが、たぶんマネできないだろうとも思います。
自分で変わろうと思って変われる人、きっかけを見いだせる人は、やっぱりそういう才能を持っている、ある意味では特別な人だと私は思います。

普通の人はそんなに意志が強くないし、考えていてもなかなか行動に移せない、またそんな自分に嫌悪感を持ったり、「前向き」でない自分を責めたりということもあるのではないでしょうか。真面目な人ほどそんなところがあるように思います。
私はそんな時、思いっきり昔を振り返ってみます。「前向き」ではなく「後ろ向き」です。なぜかというと自分の変化を自覚するためです。事柄によっては2年、3年という単位ではなく、高校時代とか中学時代とか、数十年前までさかのぼることもあります。

自分のことを少しでも良くしたい、進歩したいという取り組みがなかなかできない、続けられないという理由の一つは、自分の進歩が見えない、良くなったかどうかが実感できないということです。
これをうんと過去まで振り返ってみると、考えていること、置かれている境遇、その他いろんなことが大きく変わっているもので、自分が大きく変化していることに気づくはずです。

場合によっては「昔の方が良かった・・・」なんてこともあるかもしれませんが、少なくとも自分の内面としてはいろいろな人生経験を積み、感性も変わり、その時は感じていなかったことでも、今になって見れば、きっかけや出会いがあったと気づくこともあるはずです。何かしらの“進歩”も必ずあります。

世に出てくる成功体験は、何でも「前向き」に取り組んだことでうまくいったというような話が多いですが、「後ろ向き」といわれたとしても、昔を振り返ることは時には必要と思います。それがクヨクヨすることであっても後悔であったとしても、以前とは違う感じ方ができるかもしれません。過去から学ぶということもあるでしょう。

たまには思いっきり「後ろ向き」に振りかえってみて、自分の変化を良い意味で感じてみることも必要ではないかと思います。「後ろ向き」だって良いこともあるはずです。


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