2012年12月26日水曜日

内定者とのつながり作り


私がいつもお世話になっているクライアント企業では、少し遅めの先月に来年度入社の新入社員の方々が内定しました。
こちらの会社では、会社の旅行や忘年会などの社内イベントに、毎年の内定者を招待しています。今年も内定式と会社の忘年会の日程を合わせ、昼間に内定者研修を行った後、忘年会にも参加してもらいました。

その昔にあった囲い込みのような不純な意味は全くなく、ただ純粋な思いで早く社員たちと顔見知りになって、お互いのキャラクターを理解しあって、会社を好きになってもらって、少しでも不安を取り除いて、徐々に心の準備をして、スムーズに入社して活躍してもらいたいと考えての事です。少しでも早く仲間同士として認知し合いたいという事です。

内定者の方々にとっては、あまり面識がない人たちとの宴会にいきなり参加するわけですから、緊張もしていただろうと思います。本人たちに聞いたところでは、期待と緊張半々という感じのようでした。

実際に参加している内定者の様子を見ていると、もちろん不安が100%無くなるわけではありませんが、「こんな人たちと働くんだ」とか、「この人はこんな人なんだ」とか、会社全体の雰囲気、仕事を離れた時の社員の様子、それぞれの人間関係、その他いろんなことを直接経験して、たぶん自分のイメージが少し具体的になり、不安の軽減にはそれなりに役立ったのではないかと思います。

最近の世の中の傾向として、内定者研修や入社前のコミュニケーションは最低限、もしくはやらないという会社が増えているようです。
内定者側に聞くと、「入社日が近づいているのに会社から連絡がない」「本当に内定したのか不安になって自分から連絡した」「自分なりに入社に向けた準備をしたいけど、何をしていいかわからない」などと言う話も聞きます。

会社側としては、予算もないし手間もかかるし、このご時世で内定辞退もないだろうという事で、たぶん優先順位が低いのでしょう。メール連絡やSNSを利用することなどで終わらせているところも多いと思います。また「そんな手間をかけなければついて来られない人材では、メンタルが弱すぎだ」などとおっしゃる方もいます。

確かに私がお世話になっているこちらの会社でも、経費や手間がかかって大変だと思いますが、それ以上のメリットがあると判断して、このようにされているのだと思います。これからも都度イベントを案内し、内定者研修も行っていく予定とのことです。また内定者が何十人もいる会社ではないので、できることなのかもしれません。

考え方も事情も方針も各社それぞれですから、こういうやり方ばかりをお勧めするつもりはありません。
ただ、最近の傾向とは正反対のやり方で、その中にいる内定者たちの表情を見ていると、企業側として考えなければならないことは、いろいろあるのではないかと感じます。「すぐに辞める奴が多い」と嘆くだけではダメだと思います。


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