2012年9月5日水曜日

「自分のこと」を知ってもらうこと

 もう十数年前になりますが、その当時お世話になっていた研修講師の方が、とにかく大のジャイアンツファンでした。いろいろな企業で研修をされるのですが、その始まりは自己紹介を兼ね、決まって「自分はいかにジャイアンツが大好きか」というお話でした。

その方とは酒席などでお話をうかがう機会があったのですが、「実はあの自己紹介のおかげで、自分にとってすごく良いことがある」とおっしゃっていました。
何かと尋ねると、「あの話をすることで、たまたま他の人の手元に余ったジャイアンツ戦のチケットが自分に回ってくる」のだそうです。

そもそも野球のチケットというのは、案外いろいろな所で余っているものだそうで、その時に「そういえばあの人・・・」と思い出してもらえるので、いろいろなつながりの方々からチケットが回ってきて、年間で結構な試合数を見に行けるのだそうです。「いやー、言っといてみるものなんですよ」とおっしゃっていました。

 自分の人となり、嗜好などを他人に知ってもらっていると、その事柄に関していろいろな話が舞い込むようになります。「ゴルフ好き」と知られればゴルフのお誘いが来るでしょうし、「酒好き」と知られれば宴席の誘いは増えるでしょう。
逆に「これは嫌い」、「自分はやらない」と知られていれば、そのことに関して誘われることはほぼ無いでしょう。

またはっきり意思表示していなくても、飲み会の誘いを何度も断ればそのうち誘われなくなるでしょうし、ゴルフだって同じでしょう。一緒に行動して楽しくないような人は、やっぱり誘われなくなるでしょう。(ここは自分の振舞い次第ですね。)

 このような趣味の話だけでなく、自分の性格、仕事の進め方、好きな事と嫌いな事など、自分の事を他人に知ってもらうことは、無駄なやり取りを減らすことができ、相手にとっても自分にとっても良いことが多いと思います。何より自分にとって有用な情報が集まりやすくなると思います。

多くの人は無意識の中で既にやられていることなのかもしれません。でもそれを更に意識的にやることで、それこそ「運が集まってくる」のではないかと、このお話を聞いた当時に思いました。

久しぶりに思い返しましたが、今でもやっぱり同じような感想を持っています。

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