2012年9月12日水曜日

論理と感情の使い分け

私と関わりが深いIT業界では、技術者中心の業界であることもあり、何でも理路整然と整理しようとする、論理志向の強い人が多いようです。(悪く言えば理屈っぽい)
そのせいか、組織運営や部下指導といった人との関わりにおいて、何か調整が必要な場面などに遭遇した時、論理的に説明して相手を納得させようとする傾向がとても強いように感じます。

しかし人間というのは、いくら理屈が合っていても感情で納得できない事というのは多々ありますから、なかなかうまくいくものではありません。ヒューマンマネジメントが苦手だというIT技術者が多いのも、こんな所に原因があるのかもしれません。

ある方からうかがったお話ですが、例えばすごく厳しい仕事を部下に指示しなければならないような時、「最後は理屈ではなく感情に訴えるしかない」とおっしゃっていました。
もちろん論理的な説明はしますが、最後の最後は「君以外にいない」「君の力を貸してほしい」「俺の顔にめんじて」など、一生懸命に心を込めて話して納得してもらうのだそうです。そのためには、相手から「この人にそこまで頼まれたら仕方ないな」と思われるような、日頃からの信頼関係作りがあってこそだということでした。

論理だけでも感情だけでも、相手の納得というのは得られないものです。両方を場面に応じて使い分けることが重要であると同時に、最後の最後は感情が優先すると言うような捉え方をしておくべきではないかと思います。

日々の関係作りの積み重ねがこういう所で活きてくるという事を、十分肝に銘じておく必要があると感じました。

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