2012年8月11日土曜日

人手不足という一方での就職難

少し前になりますが、読んでいた新聞の記事に、ある企業の人事担当の方の投書が載っていました。

20名弱の企業で、8年間ずっと事務系正社員の求人を出し続けているが全く応募者がいないとのこと。
業績は安定していて、給料や休日の待遇も一般以上であるのにどうしてなのか、「“正社員になれない”という話を聞くが、知名度などで会社を選びすぎているのではないか。もっと視野を広げては」との内容でした。

この話をそのまま求職中の人にぶつけても、たぶん「知名度なんかで選んではいないけど、思うような求人はなかなか見つけられない」というのではないかと思います。

確かに求人情報は情報量が膨大で、肝心なものはなかなか目に留まらないですし、仮に見つけたとしても、それだけで仕事内容やどんな企業かを読み取り、自分にできる仕事、希望に合う仕事なのかを判断し、応募まで決断するのは案外難しいことです。
選り好みや視野が狭いというだけでは片付けられないことも多いでしょうし、制約条件がある人もいるでしょう。

どんなに不景気でも、人材を募集している企業は必ずある訳ですし、小さくても優良な企業はたくさんあります。
ただ、小さい企業であれば求人一件あたりの採用数は当然少ないですし、予算も潤沢ではありませんから、求人情報としての認知度は低くなり、結果として埋もれてしまいます。
このような求人情報をうまく表に出すことや、内容をわかりやすくすることができれば、多少なりともミスマッチ解消につながるように思います。

「人材を求めても採用できない企業」と、「思った仕事に就けない求職者」という雇用のミスマッチは、今に始まったことではありません。この解消に向けて、採用イベント、ウェブの求人情報、雇用助成、職業訓練、その他いろいろな取り組みがされていますが、マッチングそのものを支援する活動で、効果的に行われているものは意外に少ないような気がします。

このあたりにも対策のヒントがあるのではないでしょうか。

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