2012年8月3日金曜日

注意の後の絶妙な褒め方(病院の待合室にて)

ある病院の待合室でのことです。

小学校低学年くらいの男の子が中を走り回って騒いでいます。母親らしき人は見てみぬふりなのか、携帯メールに夢中で何も言いません。

同じく待っていた初老の男性がその子に注意しました。
「こういう所で騒いではダメだよ」

しかし、その子が男性に向かって口走った言葉は
「くそじじい!」

母親らしき人はようやく気づき、ビックリして男性に謝り、その子を叱りつけて静かにさせました。子供は明らかにふてくされています。

注意した男性は、自分の診察が終わったようです。
男性は帰りがけに、注意した子に向かって声をかけました。
「君、ちゃんと静かにできるじゃないか。やればできるじゃないか。すごく偉かったぞ」

子供はキョトンとしています。まさか褒められるとは思っていなかったからでしょう。でもふてくされていた表情からは、見る見るうちに様子が変わっていきました。

以上、身近に出会った小さな出来事ですが、この男性が実行した「一方的に注意するだけでなく、その後改善されれば具体的にタイミング良く褒める」ということ。マネジメントの中ではよく言われることですが、なかなか実践できないことです。特に注意して反抗的な態度でもされれば、腹が立って「この野郎・・・」と思うでしょうし、そういう相手と積極的には関わりたくないと思ってしまうのが本音でしょう。

人を動機付けるための基本は、大人でも子供でも変わらないな」と感じ、注意した男性の度量の大きさや態度に感心したというお話でした。

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