2012年7月19日木曜日

仕事の成果を実感できるように・・・

自分の仕事が組織にどのように貢献しているのか、どんな価値があるのか、社会とどのように繋がっているのかということは、直接顧客と接していたり、自分たちが作った物が使われている場面に遭遇したりする仕事であれば、いろいろな喜びを感じる場面があると思います。
しかし、そうでない仕事の場合は、なかなか実感しづらい人が多いでしょうし、日々の仕事に追われているとなおさらです。

若手社員に、「どんな仕事ならやりがい、喜びを感じるか?」と聞くと、「アリガトウと言ってもらえる仕事」「人から感謝される仕事」 など、“相手の反応が直接わかること”という答えが多いようです。逆に言えば、そうでないとやりがいを感じづらいということが言えるのだと思います。

私が以前システム開発の仕事をしていた頃も、なかなか具体的に見えづらい内容の物が多く、自分たちが開発した物の価値が今一つ感じづらい状況でした。
大体三ヶ月から半年に一度、生産物の顧客納品があるのですが、プロジェクト自体はその後も継続していくスタイルなので、ともすれば「ずっと同じことの繰り返し」に陥りがちな仕事の進め方でした。

その頃私は、納品があるタイミングで必ずしていたことが二つあって、一つはとってもベタですが、メンバー全員で必ず食事なり飲み会なりで打ち上げをするということで、単純に一区切り、お互いの親睦、ねぎらいです。ありきたりですが、やっぱりそれがないと、ゴールがないまま走り続けている感じになってしまうので、けじめのイベントは必要だと思います。

もう一つは、その時の納品伝票を必ずメンバーに見せて、自分たちのプロジェクトがその期間に稼いだ金額を確認するということです。
伝票に書いてある金額は、特に若いメンバーにしてみれば、あまり見たことがないような高額ですから、顧客がそれほどのお金を払って自分たちの技術を買ってくれていること、もしミスがあって穴を開けてしまったらどれほどの損害があるかということなどを感じ取ってくれていたようです。

いちいちこんなことをしなくても、自分なりに仕事の価値を見出している人はいますが、仕事が分業されて全体像がわかりづらい、顧客の反応が直接わかりづらい中では、なかなか自分の仕事の価値や意義ややりがいが感じづらい人が、特に若手の中に多いことも事実です。
やはり、周りから刺激を与える工夫は必要で、方法はいろいろあると思います。いろいろな人からのねぎらいの言葉だったり、顧客と直接接する機会だったり、人づてに聞く評判だったり、自分たちが作ったものを売り込む営業の姿だったり、その他いろいろです。

現場の“やる気“を高めるためにはこんなことも必要であると思っています。

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