2012年7月7日土曜日

採用活動への社員参加の効用

中小企業では、通常採用活動スタッフの数は少なく、他の社員の協力を得なければならない場面も多いと思います。そもそもは単なる人手不足の穴埋めだったり、採用スタッフで対応しきれないことへの支援依頼だったりということでしょうが、採用活動に社員を巻き込むことの効用も、間違いなくあります。

これは私が以前在籍していた会社でのことですが、合同企業セミナー(いろいろな企業が自社ブースを構えて訪問者に自社の企業説明を行うというイベント)で、現場の若手社員に会社説明を担当してもらいました。
台本で用意したものを中心にした説明でしたが、終わった後の若手社員たちの感想は、「説明をする中で、自分たちが知らなかった会社のことや、あまり気づいていなかった自社の良さが改めてわかった」と言っていて、「自分は意外と恵まれている」「まあいい会社かも」と自社の愛着へつながっていったようなことがありました。

また実際の面接の場面で、面接官には現場のリーダーやマネージャーを交えて行っていましたが、それまでは「採用される人のレベルが低い」などとクレームをつけていた者が、応募者全体の状況を知ることにより、部下として受け入れられる人の幅が広がったということもありました。(反面、「この人をぜひうちの部署に!」なんていう青田買いも出てしまいましたが・・・)

やはり自分が日頃関わっている範囲だけでなく、異なった視点でものを見る機会があると、自分が簡単に思っていたことが結構大変だったり、案外わかっていないことの多さに気づいたりします。
自分の位置を客観的に見直すには、やはり全体の様子を知ることが大切であり、採用活動という現場の人にとっては非日常的な経験をしてもらうことも、その一環としての効果があるのだと思います。
「全体を知る」ということは“やる気”につながる大事な要素の一つであると思います。

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